主婦で起業を目指す場合に、何か資格を取っておいた方がいいと思う人もいるでしょう。
結論から言えば、起業することに資格は必ずしも必要という訳ではありませんが、資格があった方がビジネスを展開していく上で様々あります。
ただし、それもスキルがあってこそです。
本記事では、主婦が起業する際に有利な資格や、資格が必要ないビジネスモデルなどを紹介していきますので、ぜひ参考下さい。
主婦が起業する際に資格は必要か
主婦が起業する際には、資格があった方が有利なのでしょうか?
ここから詳しく説明していきますので、ぜひ起業する際の参考にしてください。
自宅で起業する際、資格を活かして起業したいという主婦が多くいます。
自宅で起業すれば、店舗を借りる必要もなく経費をかけずに起業できるからです。
また、自宅で働くことができるので、精神的にもあまり負担を感じることがありません。
小さな子供がいても、自宅を利用して教室などを運営する起業であれば、比較的自由に時間が使えるメリットもあります。
長時間の束縛を受けずに起業ができることもあり、教室やサロンなどを運営してみたいと思う主婦も多くいます。
自宅で教室やサロンを運営する起業は主婦に人気がありますが、自宅を利用して教室やサロンを運営し起業するには、特技やスキルだけでなく、資格が必要な場合もあります。
資格は必ずしも必要ではありませんが、資格を持っていることで得られるメリットもあります。
主婦が起業する際に資格を持っておくメリットについて知っておくと、起業についての計画もスムーズに立てることができるでしょう。
資格があると有利な教室・サロン・セミナー
主婦が運営している教室やサロンは数多くありますが、その中には資格が必要なものも少なくありません。
資格を取得して運営している場合が多い教室やサロン、セミナーを挙げてみます。
- マッサージ、整体、セラピスト
- ヨガ講師、エアロビ講師
- エステサロン、ネイルサロン
- アロマセラピスト
- フラワーコーディネーター
- 料理教室、パン教室、ソムリエ
- 学習教室
- 在宅保育
- 外国語ティーチャー
これらの教室やサロン、セミナーは、資格を取得することによって教室の強みとして宣伝する際もアピールすることができるので、集客にも役立ちます。
主婦が起業する際に資格があるメリットとは
主婦が自宅で教室などを開いたり自宅を拠点に事業を行う場合、資格を取得していた方が本当にメリットは大きいのでしょうか。
主婦が起業する際に、資格を活かして起業できる仕事や資格を取得するメリットを説明していきます。
集客の際に有利
資格を持っていると、教室やサロンを開業し、生徒や顧客を集客する際に有利になります。
開業当初は全く実績がないので、資格をアピールすることによって人を集めることができるのは大きなメリットです。
起業する際に有利な資格を持っていれば、自分がどんなサービスを提供できるのかをしっかりとアピールできます。
広告を利用して宣伝する際も、資格の内容を記載することができるので、顧客の目を惹くアピールポイントとなり有利になります。
知識やスキルの裏付けになる
資格を取ることによって、専門的な知識やスキルがあることが裏付けされるのもメリットです。
講座や研修、実技などをしっかり学んでいることを証明できます。
身体に関する教室を運営する場合など、専門的な知識や技術が必要な事業を行う場合も資格が有利になります。
生徒や顧客からの信頼が得られる
例え実績がなくても、資格を持っていることで、生徒や顧客からの信頼が得られるというのもメリットです。
資格があることによって、生徒や顧客も安心感を持つことができます。
民間資格よりも国家資格の方が信頼が高いように、講座を受けた団体などへの信頼や認知度が高いほど有利になります。
教室やサロンの料金設定などもしやすくなる
資格を持っていることによって、教室やサロンの料金設定などもしやすくなるのもメリットです。
一定の料金を取ることが可能になります。
開業当初でも一定の料金設定をすることができるという利点があります。
資格取得の認定団体などからサポート支援が受けられることも
資格取得のために認定団体の講座を受けると、開業する際にその団体からサポート支援を受けたり相談できる場合があります。
主婦が起業する場合は知識も乏しいので、サポート支援が受けられると安心感があります。
また、相談できる場所や同じ資格取得者の仲間が得られるのもメリットです。
地域での評価も得られる
自宅で教室やサロンを開く場合、資格を持っていることで地域からの評価が得やすくなります。
その理由は、資格があることによって持っている知識やスキルを簡単に知ってもらうことができるからです。
主婦が起業する場合は、地域に認められることも大切なポイントなので大きなメリットとなります。
主婦の独立に有利な資格一覧
ここからは、主婦が起業をして独立する際に持っておくと有利な資格を一覧にして紹介していきます。
国家資格や民間資格、検定資格や認定資格など様々な資格があります。
資格取得のために、講座やスクール、通信教育などで学ぶ人も多いでしょう。
様々な資格があるので、それぞれの資格の認定団体や資格の内容なども比較検討して資格取得を目指すのがおすすめです。
また、実際に資格を取得するとどんな仕事ができるのかを確認してから受講するのも重要なポイントです。
下記の一覧では、それぞれの資格とその資格を活かして行える教室やサロンなどを紹介しています。
資格 | 資格を活かせる教室やサロンなど |
整体・カイロプラクティック(国家・民間資格) | サロンを開業 |
認定エステティシャン資格 | 自宅でエステを開業 |
ネイリスト検定資格 | 自宅でネイルサロンを開業 |
アロマテラピー(4つの協会の認定資格) | 癒しのサロンを経営 |
フラワーコーディネーター(民間と国家資格) | 結婚式場などの装花やフラワーギフトを行う |
チャイルドマインダー資格 | 在宅保育の実施や訪問スタイルの保育が可能 |
児童英語インストラクター資格 | 児童英語教室を開業 |
主婦の場合は、資格取得が起業に結びつくことも多いので、様々な資格の中から自分に最適なものや自分が目指すものをしっかりと見極めましょう。
ただし、資格だけ持っていても経験を積まなければ起業できない場合もあるのが実情です。
また、資格が必要な起業と、資格がなくてもできる起業があるので、目指している起業に資格が必要かどうかもしっかりとリサーチしておく必要があります。
それでは、上記一覧で紹介した資格について、それぞれの詳しい特徴を紹介します。
整体・カイロプラクティック(国家資格・民間資格)
整体やカイロプラクティックの資格には、国家資格と民間資格があります。
整体関連の主な国家資格は下記の通りです。
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師 など
これ以外は、資格を持っていなくてもできます。
系列サロンのスクールなどで民間資格を取得することもできます。
理論に基づいた知識を得て技術を磨くと良いでしょう。
身体に関わるスキルなので、国家資格やスクールでの認定資格を得ることで信頼も得やすく、開業もスムーズに進めることが可能です。
認定エステシャン検定資格
エステシャンには国家資格はありませんが、「認定エステシャン」という民間資格があります。
「認定エステティシャン」を設定している団体は下記の通りです。
- 日本エステティック協会
- 日本エステティック業協会
どちらかの資格を取得しておけばエステティシャンとしての技術があることの証明になるので、起業する際も有利になります。
ネイリスト検定資格
ネイリストに関しては、資格や免許ではなく検定試験があります。
- JNECネイリスト技能検定(ネイル検定)1・2・3級
- JNAジェルネイル技能検定(ジェル検定)初・中・上級
- ネイルサロン衛生管理士 など
開業する場合には、JNECネイリスト技能検定(ネイル検定)は2級まで、JNAジェルネイル技能検定(ジェル検定)は中級まで目指すと良いでしょう。
アロマテラピー(4つの協会の認定資格)
アロマテラピーには、主に4つの協会の認定資格があります。
- 日本アロマ環境協会(AEAJ)
- 日本アロマコーディネーター協会(JAA)
- ナード・アロマテラピー協会(NARD JAPAN)
- 国際アロマセラピスト連盟(IFA)
知識を学ぶことで、専門的なアドバイスを行えるようになるのでおすすめです。
フラワーコーディネーター(国家資格と民間資格)
フラワーコーディネーターには、国家資格と民間資格があります。
国家資格であれば「フラワー装飾技能士」という資格を取得することになります。
協会が公認する民間資格には「フラワーデザイナー」という資格などがあります。
フラワーコーディネーターは、資格だけでなくセンスも必要になってきます。
また、起業して業務委託などを受ける場合には営業力も必要です。
個人の場合はすぐには仕事がもらえないので、起業する前にまずはフラワーショップなどで働き実績を積むところからスタートするのが一般的です。
チャイルドマインダー資格
チャイルドマインダーは、ベビーシッターとは少し異なる資格となっています。
在宅保育ができるのが魅力で、主婦が自宅で起業したい場合にもおすすめの資格です。
「チャイルドマインダー」の検定試験や認定試験を受ける必要があり、実技試験もあります。
講座を受講すると開業のお手伝いをしてくれる場合もあるので、まずは講座を受講するところから始めましょう。
児童英語インストラクター資格
児童英語インストラクターになるには、日本能力開発推進協会主催の「児童英語インストラクター資格」などを持っておくと良いでしょう。
幼児から小学生までの英語指導は需要も増えており、人気が高まっています。
資格がなくてもできますが、資格を取得しておく方が有利です。
資格に変わるものとしては、「TOEIC750点以上」や「英検2級以上」「海外留学経験者」などが評価されます。
英語のスキルを証明できるものがあれば、児童英語インストラクターになることができるということです。
下記の記事では、子育てしながらできるおすすめの在宅ビジネスを紹介していますので、ご覧下さい。
資格が無くても主婦が起業できる事業一覧
主婦が起業する際に有利な資格について紹介してきましたが、実は、資格が無くても起業できる事業もいろいろあります。
例えば、料理教室は、調理師免許やソムリエなどの資格がなくても運営することができる事業のひとつです。
下記一覧を参考に、資格がない主婦でも起業しやすい事業をチェックしてみましょう。
ネット系 | アフィリエイト(ブログ) |
インスタグラマー、YouTuber | |
オンラインショップ | |
ライター | |
在庫ビジネス | 転売 |
ハンドメイド | |
自宅系 | 教室 |
サロン |
インターネットを通じて行う商品販売やフリーランスの仕事は資格のない主婦も起業することが可能です。
ブログを書くことが得意でたくさんのブログを継続して更新できる人や、オンラインショップでニーズをしっかり把握した商品を販売できる人ならば資格がなくても成功できる可能性は十分にあります。
高く売れる商品を見極めて安く仕入れることができれば「せどり」で収益を上げることができます。
これらの起業には、特別な資格や技術は必要ありません。
ハンドメイドサイトで販売する場合も、手作りする趣味や特技があり、オリジナリティのある作品を作って販売することができれば起業可能です。
フリーランスでライターをする場合も、資格は不要で、数をこなすことでスキルが磨かれます。
インターネットの普及によって、特別な資格を持っていない主婦でも簡単に起業できるチャンスが増えています。
起業してしばらくは安定した収入は見込めないかもしれませんが、起業自体はしやすくなっているのでチャレンジしてみるのも良いでしょう。
下記の記事では、主婦におすすめのビジネスを紹介していますので、併せてご覧ください。
⇨主婦におすすめする在宅起業3選と見つけ方、メリット/注意点まとめ
また、専業主婦におすすめする起業の種類について下記の記事で詳しくまとめていますが、資格が特に必要ないビジネスですので、こちらも併せてご覧ください。
結局は資格があってもスキルの方が大事
ここまで、主婦が起業する際に有利な資格と、資格のない主婦でも起業できる事業についてご紹介してきましたが、最近では資格がなくても起業できる事業がどんどん増えています。
資格があるからと言って、必ずしも起業が上手くいくとは限りません。
資格が必須の起業もありますが、それ以外の資格については、開業して集客する際のアピールポイントのひとつと考えておくと良いでしょう。
資格は、実績のない主婦が起業して事業を行う際に「信頼してもらうための保証のようなもの」と捉えておくのがおすすめです。
例えば、ヨガ教室を運営する場合、資格を持った講師が教えるヨガ教室と講師が資格を持っていないヨガ教室では、資格のある講師の方が信頼性が高く、最初の集客も上手くいきます。
ただし、起業して長く運営し続けるためには、資格だけでなく、それ以外のスキルが重要になってきます。
資格を持ってなくても、
- 海外でヨガを勉強してきた
- 様々な研修を受けて研究している
- 独自のトレーニングを積んでいる
など、努力して高いスキルを身に着けていれば、非常に大きな強みになります。
高い知識やスキルを持った講師が教える教室には、実際のスキルを求める生徒が集まります。
最初のアピールポイントとして信頼を得るには資格を持っていた方が有利ですが、自分ならではのスキルを磨いていけば、それが起業を成功させる強みになるでしょう。
資格を取るのに時間がかかって起業できないことも
資格を取るのに時間やお金がかかって、なかなか起業ができないという主婦もいます。
資格ばかりをいくつも取る必要はありません。
資格に頼ることなく、自分でスキルを磨く努力を続ける方が強みになることもあります。
主婦が起業する際には、自分だけのオリジナリティを出して、他にはないものを提供できることを目指すことが大切です。
資格だけに頼らず、オリジナリティを出すことで成功する人も多くいます。
人とは異なる専門的な知識やスキルを磨く努力を続けることで、それが大きな武器になるのです。
資格は知識やスキルで信頼を得るためのもの
起業するにあたっての「資格」は、自分の持つ知識やスキルを知ってもらうための足がかりとなるものであり、信頼を得るためのものと言えます。
主婦が起業をする場合は実績がないため、知識やスキルに対する信頼もありません。
資格を取得しておくことで、自分が持っている知識やスキルを簡単に知ってもらうことができます。
ただし、資格をアピールして信頼を得たあとは、自分で勉強したり経験を積むなど専門的な知識やスキルを磨き続ける努力も必要です。
本格的に起業をする前に、経験や実績を積み信頼を得るために、自宅で小規模の教室などを開いてみるのも良いでしょう。
まずは経験や実績を積むことを優先にして、自分の経験値を上げてから起業するというのも一つの方法です。
また、修行として、知識や信頼を得て実績を積むために、他の店舗で働いてみるのもおすすめです。
経験によってスキルを磨くのもおすすめ
フリーランスでライターとして仕事をする場合も、数多くの執筆をこなして経験を重ねることでスキルを磨くことができます。
全くスキルがなくても、できることから少しずつ始めて経験を積むという方法もあることを知っておきましょう。
主婦が起業する場合は、起業してみないとわからない点も多く、経験によって学ぶことが多いのが実情です。
必要とされているスキルについても、実際のニーズを確認していくことでわかってくることも多くあります。
ハンドメイドで起業しようと思った場合も、まずは少ない作品を販売してみて、どんな商品が売れるのか試してみる必要があります。
主婦が起業する場合は、小規模でスタートして、少しずつニーズを把握し、ファンを集めてから実際に起業してみるのがおすすめです。
段階を踏んで始めることが大切です。
まずは、小さな起業から始めて、スキルを磨きながら実績や経験を積み重ねていきましょう。
また、小さな起業として、近年「プチ起業」といったリスクが低い起業の仕方もありますので、こちらも併せてご覧ください。
主婦が起業する際の資格についてのまとめ
本記事では、主婦が起業する際の資格についてご紹介しました。
主婦が起業する場合は、自宅で教室などを開くことが多くなります。
起業するには資格を取らなければ…と考えがちですが、資格を取らなくても起業は可能です。
もちろん資格が必要な開業もありますし、資格を取っておいた方がメリットもあり、アピールポイントや信頼の証にもなります。
しかし、資格だけにこだわらずに自分自身のスキルを磨き実績を積むことも大切です。
スキルは、講座で学ぶだけでなく様々な方法で磨くことができるので、自分にしか提供できないスキルを磨いて起業にチャレンジしてみてはどうでしょう。